メジロドーベルの2番仔です。初仔のメジロヒラリーに続き、残念ながらデビューできませんでした。
当歳の時に他馬に顔を蹴られて、右目を失明したんです。サンデーサイレンス産駒で期待も大きかったので、スタッフ一同、本当にショックでしたね。それでも地方ではデビュー可能ということで、馴致して、乗り運動もしたんです。しかし最終的には〝血統的な価値もあるし、無理して走らせることも…〟ということで、未出走で繁殖になりました。
片目が見えないことの苦労はありましたか?
物事への反応は大きかったですね。左にばっかり寄っていったり、見えない右側から馬が来ると驚いて走ったり、距離感が分からなくてぶつかったり…。若い時はケガも多かったです。馬房でも子どもが見えないと焦って、グルグル回って探していましたね。ドーベルの一族らしく、子煩悩ではあったんですが、見えないがゆえの危なさがありました。