Staff Note
ホウオウイクセル
気の強さはドーベル譲りでしたね。
当時の育成担当
レイクヴィラファームスタッフ
熊田耕太郎
レイクヴィラファームスタッフ
熊田耕太郎
写真提供: @Tanuki_fukunaga via X(旧:Twitter)
母メジロオードリー、祖母メジロドーベルの血を感じる点はありましたか。
オードリーもそうでしたが、気の強さはドーベル譲りでしたね。実はメジロ牧場時代、育成中のオードリーに乗ったことがあるのですが、素晴らしい運動神経をしていたので、どこかで走る仔を生むだろうなという予感はあったんです。ただ、それがイクセルかと言われると、何とも言えない部分がありました。
写真提供: @syakezarashi via Instagram
イヤリングで印象に残っている出来事はありますか。
冬をうまく過ごせなかった、というのが正直なところです。生まれ落ちは58kgと立派だったのですが、その後は体高こそ伸びても、体重が増えづらかったんです。特に冬になってからは寒さの影響でカイ食いが遅くなって、成長が停滞してしまいました。
写真提供: @ksksksmzsn via Instagram
セレクトセールの時点でも小柄でした。
実はセレクトセールの後、一旦レイクヴィラファームに戻ってきました。通常はそのままノーザンファームの育成厩舎に移動するのですが、イクセルはまだ幼い印象だったので、なるべく放牧運動で成長を促したかったんです。これが功を奏し、肩回りの筋肉が成長して、馬がふっくらしました。それでも小柄ではありましたが、秋に移動する頃には〝良くなったな!〟と感じることができましたね。その後、ノーザンファームでうまく育成していただいたこともあり、重賞ウイナーにまでなったわけですから、成長力があったんでしょう。イクセルを通して、この仕事の醍醐味を味わうことができたので、今では感謝の気持ちでいっぱいです。