Staff Note
コウソクストレート
ベースはアリスで、首差しだけヴィクトワールピサでした。
元レイクヴィラファームスタッフ
内村翔
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写真提供: @sept_feuille via X(旧:Twitter)
母系はメジロラモーヌに遡ることができますね。
母のアリスからシルビア、リベーラ、そしてラモーヌとつながるんですが、ダートでの成績が良いリベーラの系統は、ラモーヌの系統の中でも別ラインという感じがするんです。ラモーヌの血を引く馬は、腹袋こそモガミの影響でポッコリとしていても、全体的にはキレイめで伸びのある馬が多いんです。ただ、シルビアは小柄でまとまった馬でしたし、アリスも体高が低くて幅があってコロンコロンの馬でしたね。
メジロアリスはラモーヌ系には珍しく、典型的なスプリンターでした。
実はアリスの誕生にはエピソードがあります。当時のメジロ牧場に血統好きの先輩がいて、シルビアにアドマイヤコジーンをつけることを提案したんです。理由としては、日本競馬でもスピードが求められるようになっていたことで、スタミナ色の濃いメジロ血統へのスピード要素を注入する事でした。それが、カロの3×3のインブリードでした。そういった経緯があって、元々のメジロ血統には珍しい、スピードのある馬が生まれたんです。狙い通り、芝1200mで3勝を挙げてくれました。
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写真提供: @pakapaka_hiroba via Instagram
そんなメジロアリスにヴィクトワールピサをつけて、コウソクストレートが生まれました。
サイズ感を出すためにヴィクトワールピサを付けました。初仔のシーユーアゲンほどではなかったですが、牡馬にしては小ぶりでしたね。ベースはアリスで、首差しなどはヴィクトワールピサでした。イヤリングの段階で大きな問題はなく、少し小さいかな…と思ったぐらいです。ただ、こんなに走る馬になるとは予想できなかったです。
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写真提供: @stripe_seed via X(旧:Twitter)
レースぶりにも〝アリスらしさ〟を感じるところはありましたか?
アリスの産駒は母の血が前面に出やすいのか、総じてピッチ走法なんです。ただ、コウソクストレートは父がヴィクトワールピサの分、極端なピッチ走法ではなかったので、1400mで勝ちましたし、マイルまでこなせたのではないかと思います。一方、弟のジョニーズララバイはモロにピッチ走法なので、やはりスプリンターでしたね。コウソクストレートは蹄葉炎で残念なことになりましたが、ファルコンSで負かした相手は次走のNHKマイルカップで好走していただけに、無事ならどれぐらい走れたのか。願わくはスプリントやマイルの大舞台での走りを見たかったです。
コウソクストレート
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