Staff Note
ショウナンラグーン
未熟児だったとは思えない成長を遂げてくれました。
当時の育成担当
レイクヴィラファームスタッフ
的野智志
レイクヴィラファームスタッフ
的野智志
写真提供: @tau46 via X(旧:Twitter)
この馬の誕生日は11年2月23日。レイクヴィラファームの生産馬ですが、メジロ牧場が解散したのが同年5月20日ですから、〝メジロ最終世代〟とも言えますね。
メジロシャレードの初仔なんですが、既に退職したスタッフから聞いた話では、生まれた時は〝ほぼ未熟児〟だったそうです。出生体重で判断すれば競走馬になれる確率は低かったようですが、それでは忍びないということで手を尽くして…。スタッフの努力に馬が応えてくれましたね。生まれたのは伊達で、私が携わったのは4月に洞爺に移ってきてからですが、その頃にはもう小さい感じはありませんでした。
洞爺での印象は?
シンボリクリスエス産駒らしく、ヒョロヒョロっと伸びた感じの馬でしたね。脚長で、耳も長くて、決してグッドルッキングではなかったです。ただ、母もしっかり子育てをしてくれましたし、未熟児だったとは思えない成長を遂げてくれました。
写真提供: @studiotakao via X(旧:Twitter)
母のメジロシャレードは骨盤を骨折して、惜しまれつつ現役を引退しました。
母は牧場に帰ってきた時、骨折の影響で立てなかったんです。尻尾をヒモでつないで馬房の梁にかけて、みんなで体を起こして…。繁殖になるのも厳しいんじゃないかと心配しましたから、こうして子育てできるまでに回復したことが信じられないぐらいです。ショウナンラグーンの後にもヴァントシルムやルトロヴァイユといった活躍馬を送り出してくれましたし、本当に立派な馬ですね。
ショウナンラグーン