GIを6勝したモーリスはメジロ血統から生まれた傑作です。母メジロフランシスは未勝利に終わりましたが、祖母メジロモントレーは91年AJCCなど重賞4勝の名牝。4代母はメジロボサツですから、GI4勝のメジロドーベル、99年中山GJを制したメジロファラオと同じ一族となります。また、モーリス自身は日高・戸川牧場の生産馬ですが、代表である戸川洋二さんの父・陽一さんは元メジロ牧場スタッフで、洋二さんは生粋の〝メジロ育ち〟なのです。それだけにモーリスは〝生産馬〟と言えるような存在であり、産駒のカフジオクタゴンでレパードSを勝てたことは格別の思いでした。ちなみにこの勝利は当場にとって初のJRAダート重賞制覇でもありました。
生産馬のご紹介
Breeding horses
カフジオクタゴン
〝父モーリス×母の父メジロベイリー〟のロマン溢れる血統構成
レイク生産馬として初のダート重賞制覇を果たしたカフジオクタゴン
Data
- 2019年3月8日 生まれ 牡
- 第14回 レパードステークス(G3)
-
父モーリス
母 メジロマリアン
母父メジロベイリー
上場市場:JRHAセレクトセール
もう一点、カフジオクタゴンには「母の父メジロベイリー」というトピックもあります。メジロベイリーは父がサンデーサイレンス、半兄が98年天皇賞・春を制したメジロブライトという血統馬。00年朝日杯3歳Sを制し、メジロ牧場最後のGIウイナーとなりました。種牡馬としては産駒自体が少なく、重賞勝ち馬を送り出すことはできませんでしたが、当場唯一のメジロベイリー産駒であるメジロマリアンは息長く走って3勝。さらには母としてデビューした産駒5頭が全て勝ち上がるという大活躍を見せています。
ロマンだけで血を残すことはできませんが、このように産駒が走ることでベイリーの血を残すことができる。そういった意味でマリアン、そしてオクタゴンへの感謝の思いは尽きません。あえてマリアンに〝お願い〟できるなら、牝馬を生んでほしいということ。デビュー前の3頭を含め、これまでの産駒8頭は全て牡馬。スタッフ一同、その血を後世に伝える後継牝馬の誕生を待ちわびています。
他の重賞勝利馬
Graded Races Winners