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【欧州セール遠征2024】
スタッフが語る繁殖牝馬を追いかけて⑤
2025.01.21 Column
タタソールズの2日目、午前の種牡馬見学を終えてからランチへ。そして午後はセリ場の近くにある競馬博物館を訪ねることにしました。もちろん、セリにも参加するのですが、お目当ての馬の登場予定は18時頃。それまでたっぷりと時間があるからです。
※競馬博物館のフランケルの銅像
この博物館、解説は英語オンリーでほとんど理解できなかったのですが、大いに楽しむことができました。というのも、目玉の展示物のインパクトが凄かったからです。例えばこちらはハイペリオンの骨格標本と尻尾の毛。もちろん、どちらも本物です。ハイペリオンは1933年の英国ダービーを制した歴史的名馬にして、英リーディングサイアーを6回も獲得した名種牡馬。残念ながら直系の子孫はほとんど残っていませんが、〝ハイペリオンの血を持たないサラブレッドはほとんどいない〟と言われるほど、近代競馬に大きな影響を与えています。
※ハイペリオンの骨格標本
※ハイペリオンの尻尾の毛
続いてはザテトラークの蹄です。1911年生まれで2歳時に7戦7勝。しかし、3歳以降はケガのために一度も走ることができず、無敗のまま種牡馬となりました。どれぐらい強かったのかは謎ですが、「英国競馬史上最高の2歳馬」と呼ばれているそう。少々乱暴ですが〝英国のマルゼンスキー〟といったところでしょうか。いつも洞爺湖で見ている馬の蹄とどこが違うのか、と聞かれると返答に窮しますが、思わず見入ってしまいました。
毛色が違うところでは、勝負服の展示も印象的でした。1枚目は大竹厩舎の馬着のような柄、そして2枚目は蝶の柄で、ともにとにかくカラフル。誰の勝負服なのか、あるいはどんなレースの時に使われたのか、英語の説明を理解できなかったことが残念でした。
他にもセントサイモンを筆頭とした19世紀の名種牡馬や、昔の英国ダービーの写真、さらには馬の心臓の実物大のレプリカなど、競馬オタクの心をくすぐるものがズラリと並んでいました。確かにマニアックな展示内容ですが、このホームページをご覧になっている方なら大いに楽しめると思いますので、イギリス旅行の際に行かれることをオススメします。
※セントサイモンの写真
※1957年の英国ダービーの写真
※馬の心臓の実物大のレプリカ
次回は繁殖牝馬落札の模様をお届けします。
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前回は【欧州セール遠征2024】スタッフが語る繁殖牝馬を追いかけて④をご覧ください。