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【欧州セール遠征2024】
スタッフが語る繁殖牝馬を追いかけて⑥
2025.01.24 Column
競馬博物館の見学を終えてからセリ場に向かうと、ちょうどいい時間になっていました。日は暮れてきましたが、ここからが我々の勝負です。
入念な下見の末、狙いを付けたのは1755番のSorella Carinaでした。繁殖牝馬セールでは珍しい2歳馬。骨折のため、キャリアは僅か1戦ですが、1歳上の半姉となるPorta Fortunaは名牝中の名牝。23年に英Gl・チェヴァリーパークSを制覇。昨年は英Gl・コロネーションS、英Gl・ファルマスS、愛Gl・メイトロンSを制し、欧州の最優秀3歳牝馬に選ばれています。
そして実馬も、とても未勝利とは思えない素晴らしい馬体をしていました。身のこなしも柔軟で、特にトモの動きの力強さは一級品。これは無事なら相当走ったのでは…。そう確信して、セリに参加することにしたのです。結果は23万ギニー(約5000万円)で無事に落札。決して安くはありませんでしたが、仮に重賞の一つでも勝っていれば、この何倍もの価格になったはず。そう考えると大満足で、岩崎とがっちり握手をかわしました。
※Sorella Carinaを落札した瞬間
自分自身、海外のセリには初参加でしたが、印象的だったのはお祭りのような雰囲気です。特に目玉の上場馬の際は、鑑定人が実に巧み。一声に2分以上かけたかと思えば、冗談を口にしてバイヤーを笑わせるなど、あの手この手で場を盛り上げます。そして落札されると大きな拍手。売り手と買い手が一体となる様子に〝さすが本場!〟と唸らされました。
※昨年の愛オークス馬のYou Got To Meが480万ギニーで落札された瞬間
ディナーはセリ場のレストランへ。メインが和牛ステーキと聞いた時は〝イギリスで日本の肉⁉〟と思ったものの、これが想像の遥か上をいく美味しさ。聞けばA5ランクとのことでした。そしてトリュフのリゾットは香りが最高で感動もの! 素晴らしい料理に疲れを癒されながら、夜は更けていったのでした。
※和牛ステーキ
※トリュフのリゾット
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前回は【欧州セール遠征2024】スタッフが語る繁殖牝馬を追いかけて⑤をご覧ください。
次回は【欧州セール遠征2024】スタッフが語る繁殖牝馬を追いかけて⑦をご覧ください。