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【米国セール遠征2024】
スタッフが語る繁殖牝馬を追いかけて④

2024.11.23 Column

最初の上場馬である162番を競り落とした我々は、記念撮影を終えると会場に戻り、ここから延々と続くセールを満喫することにしました。個人的に今回のナンバーワンと見ていた214番のAdare Manorはノーザンファームが落札。GⅠを3勝している名牝で、8月のクレメント・L・ハーシュSで連覇を達成し、9月に引退が発表されていました。価格は今回のセールで5位タイとなる280万ドルでしたが、それも大いに納得。産駒を見るのが楽しみでなりません。

続けてレイクが候補としていた馬のセリもチェックします。162番が買えなかった場合に参戦予定だった2頭、258番のFlying Connectionは175万ドル、288番のMarketsegmentationは120万ドルで、ともに社台ファームが落札しました。どちらもレイクの予算を超えていたので、代表の岩崎と「162番を買えて良かったね」と言い合った次第。ちなみにこの2頭以外にも、日本人バイヤーの候補が重なるケースはが多々ありました。これは決して偶然ではなく、日本の芝に対応できそうな血統、馬体など、同じような視点で馬を探しているからだと思います。

会場内の雰囲気もご紹介しましょう。場内にも場外にもパレードリンクがあります。パレードリンク内にも鑑定人がいて、バイヤーも立ち入り可能。日本とは随分違いますね。

セリ会場は鑑定台に向かって立派な椅子が並んでいて、ちょっとしたコンサート会場のようです。鑑定人は超早口。グリーンチャンネルの「ALL IN LINE~世界の競馬~」などで映像を見たことがある人もいるでしょう。何を言っているのかさっぱり分かりませんが、会場の雰囲気づくりに欠かせない存在です。



お目当ての馬が出てきたので、もう一回パレードリンクに行きましょう。293番はBCフィリー&メアターフを勝ったばかりのMOIRAです。BCを勝ったことを誇示するように、特別な馬着を着用して周回しています。今回のセールの目玉といえる存在でしたが、見た感想は「えっ、この馬が!?」という感じ。というのも、レースのダメージが残っているのか、かなり萎んでいたからです。それでも価格は3位タイの430万ドル! さすがというしかありませんね。


もう一つ、日本では考えられないことがありました。302番の当歳馬と、303番の繁殖牝馬が母仔だったのです。聞けば1カ月前に離乳しているとのことでしたが、かなり驚きました。「ママぁーー‼」「あら、うちのベイビーじゃないの‼」という会話があったかもしれませんね。



そんなこんなであっという間に1日が終わりました。何はともあれ、今回の米国出張の最大のミッションである「繁殖牝馬の購買」を無事に達成してひと安心。次回以降はキーンランド競馬場の場内巡り、さらには種牡馬見学の模様をお届けします。

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次回は【米国セール遠征2024】スタッフが語る繁殖牝馬を追いかけて⑤をご覧ください。
前回は【米国セール遠征2024】スタッフが語る繁殖牝馬を追いかけて③をご覧ください。