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【1日目】帯広異業種見学研修レポート

2023.08.10

7月31日から8月1日にかけて、1泊2日で帯広異業種見学研修に行ってきました。
この研修は他の業種の職場を見学して、私たちの業界、牧場をより良くするためのヒントを探しに行くために企画されたものです。

代表であり生産者団体青年部の部長を努めている岩崎、現場長の的野、獣医の築比地の3名が参加しました。

【1日目のスケジュール】

■追分ファームさん集合
士幌町への約2時間の移動を経て、研修の始まりを迎えました。

■1件目:大木牧場さん訪問
私たちが最初に訪れたのは、約1600頭の乳牛が暮らしている大規模な牧場です。

牛舎に入ると、まず驚いたのは臭いがほとんどしないこと。ここでは、もみ殻とおが屑の上に麦稈の藁を敷いているそうで、それが匂いを抑える役割を果たしているんです。壁で囲われていない開放的な造りのおかげで、風通しがよく、牛舎内はとっても快適でした。
大木牧場

最新テクノロジーの力を借りることで、わずか18人のスタッフで、こんなに広い牧場全体を管理しているんだそう。牛の首輪に取り付けたセンサーで歩行距離を測定し、牛の健康状態をチェックしたり、それぞれの牛に合わせた給餌量を計算してくれる機械など、スマートに業務を進めていました。
大木牧場
さらにすごいのが、バイオガスプラント。糞尿を特別な方法で発酵させると、バイオガスというエコなエネルギーが作れるんです。このバイオガスを電気に変えて使っているんですよ。さらに、発酵の際に出る液体は肥料として使っているので、無駄がありません。臭いもプラント内で処理されるため、外には漏れません。

ただ、このようなシステムを作るには、かなりのスペースと費用が必要。
複数の牧場で共同出資するか、余程の大牧場でない限りは難しそうです。
大木牧場

大木牧場さんのHPはこちら

■2件目古田牧場さん訪問
次に私たちが訪れたのは、家族経営の牧場。ここでは、95頭の乳牛を飼っているのですが、そのこだわりが素晴らしかったです。

この牧場の特徴は、非遺伝子組換えの飼料で牛を育てること。牧場の敷地内で牧草やデントコーンを栽培し、安心・安全な牛乳づくりに力を入れていました。
古田牧場

大豆製品のほとんどが遺伝子組換え大豆を使っている現代において、非遺伝子組換えの大豆飼料は非常に希少で入手困難。それでも、この牧場ではその大変な手間をかけて、最高の牛乳を生産しています。

古田牧場さんのHPはこちら

■3件目:和田牧場さん訪問
私たちの旅の次の目的地は、2020年のヒロインズカップを制した名馬アフロディーテの故郷、和田牧場でした。ここでは、特別な種類の馬、重種馬(体重の重い馬)を育てています。
和田牧場
この牧場の飼養頭数は約10頭。かつては数多くの重種馬が生産されていましたが、現在は350戸ほどの生産者しかいません。その数も年々減少しています。重種馬だけで生計を立てるのは困難で、和田さん自身も畑作と兼業しているそうです。

ばんえい競馬自体は人気で、馬券の売上も好調。でも、その収益が生産者に戻る割合は少なく、重種馬産業は衰退の一途をたどっているようです。

この牧場で驚いたのは、馬の価格や種付料が我々が普段見る馬たちとはまったく異なること。そして、重種馬は15歳前後まで繁殖に使われ、生産馬1頭1頭を長く大切に管理されています。

■4件目ばんえい競馬 レース観戦
1日目の最後の目的地は、帯広で開催されているばんえい競馬でした。

ばんえい競馬は、競走馬がそりをひきながらゴールまでの速さを競います。
昔の農耕馬の力比べから始まったことから「荷物を運びきるまでが仕事」とされ、ゴールはソリの最後部が通過した時と決められたそうです。
かつて岩見沢、旭川、北見でも楽しまれていましたが、売上の減少に伴い、2006年からは帯広だけの開催となりました。

レースを観戦していると、馬と並走しながら間近で見ることができるのが、サラブレッドの競馬にはない魅力です。力強い馬たちがソリを引いて走る様子は、迫力満点で目を引きます。

馬券を買う際のポイントはちょっと変わっていました。パドックで馬のお尻の強さややる気を見て購入するそうです。正直、私たちはまったくわかりませんでした。

帯広競馬場のHPはこちら

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ぜひご覧ください。